医学部生が経営について勉強する(1)

僕は先日、中小企業診断士という資格を取得しました。中小企業診断士とは経営コンサルタントの国家資格なのですが、今回は僕がどういった経緯でその資格を取ることになったのかについて書こうと思います。

 

経営について勉強するには?

 

僕は再受験で医学部に入り直しましたが、前の大学では経済学部でした。

元々は経営に興味があり、医学部を志したのも、実家が病院を経営しているので医療に関する経営というものに興味が湧いたことが理由の一つにあります。

少子高齢化などにより日本の構造自体が大きく変わろうとしている近年、医療機関も今までと同じようなやり方ではうまくいかない場合も増えてきました。そのような中で安定した経営を行うための知識が必要になってきていると感じます。

自分が将来病院を継いだり開業しようとした時に、果たしてうまく経営をすることができるのだろうか?という危機感から経営の勉強をしたいと思いました。

 

医学部に入り、経営の勉強もしたいと思った時、一体どういう方法があるのか?

いくつかの選択肢が浮かびました。

1、自分で起業する

2、ベンチャーなどでインターン

3、資格をとる

 

僕に浮かんだのはこの3つの選択肢でした。

インターンもありだなとか、経営について知るには自分で起業するのが一番だとは考えたのですが、

・経営に関して企業の一部だけでなく全体を体系的に勉強をしたい

・0→1ではなく1→10にする部分の知識を取得したい(実家の病院を手伝いたいので、すでに仕組みができて回っている事業をより大きく拡大したり、改善したるする部分の勉強をしたい)

という考えがあったのと、時間の制約なども考え、上記の条件に合致する資格があればそれを勉強したいと思いとりあえずそのような資格があるのか調べてみることにしました。

 

 

MBA、会計士、税理士

 

経営の資格を考えたとき最初に思いついたのがMBAです(正確には経営学修士の学位ですが)。MBAは経営全般について勉強できる上、知名度も高く魅力的でした。

しかしMBAは取得に非常に労力がかかり、また2年間通わなければいけません。学生であり、一年でも早く卒業したいと思っている自分にとって休学の選択肢は考えられなかったため、MBAはまず選択肢から外れました。

次に思いついたのが会計士や税理士の資格。始めに簿記の資格あたりから始め、その延長でこれらの資格を取得しようと考えました。

しかし、調べてみるとこの二つの資格は、登録のために会計事務所や企業の経理などでの実務経験が必要だということがわかりました。

学生の自分にはこの条件を満たすことは厳しく、また資格の難易度もかなり高いためこれらも諦めました。

また、調べていく過程でわかったことがあります。

会計士や税理士の資格はクライアント企業の財務諸表などを見て現在の経営状況を分析することはできます。

負債比率が大きい、営業利益率が低い、固定資産税がかかりすぎてる、などなど企業の現状を明らかにすることは得意分野です。

しかし、これらの資格では、その企業の「未来」まで見ることはできないのです。

この企業にはこんな弱点がある、だからそれを改善するためにこんな施策を打つべきだ。この「こんな施策を打つべきだ」というところを考えるための勉強はこの2つの資格では勉強できないことがわかりました。

自分が勉強したいことをもう一度考えてみると、企業や病院がどういう方向に進めばいいのか、経営者として事業を拡大していく上で役に立つ知識が欲しい、という思いがあったのでその意味でもこの二つの資格は少し違うのかなと感じました。

 

中小企業診断士

 

そこで他に何かないかと探していた時に見つけたのが中小企業診断士という資格でした。

この資格は経営に関する国家資格です。民間資格で経営の資格は色々ありますが、国家資格は”唯一”この資格だけです。その勉強範囲は経営戦略、財務、法務、人事組織、運営管理、IT、経済など多岐に渡ります。試験では論述もあり、企業の分析だけでなく、これからどうしていくべきかの提言まで答えることを求められます。

そのためこの資格を取得した人の中には経営コンサルタントとして独立する人もたくさんいます。

そして中小企業診断士として登録するには、一次試験、二次試験、面接試験、実務補習という4つの関門を突破しなければいけません。実務補習というのは実際に企業に出向き、社長からのヒアリングや現場調査、市場調査などを行い経営診断を行います。

つまり実戦の場が用意されているのです。

ただペーパーの試験に合格するだけでなく、コンサルタントの実務を経験することができる。そしてその中で本当に使える経営知識を取得できる。

この点に非常に魅力を感じました。

このような経緯を経て経営の勉強のために、中小企業診断士という資格を取得することを決めました。そして何とか無事合格することができました。次回は中小企業診断士の勉強と実務補習を通して感じたこと、医療経営への応用について書こうと思います。

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